関連史料


岡村氏解説


種子十三仏

村岡氏の解説
1)花弁の中央線、裏側の脈線が入っているのは珍しい。
2)両側に小蓮華の立ち上がるのもあまり例がない。
3)梵字は
イカク彫、中世では極めて珍しい。
4)梵字の下の小蓮座は蓮肉付の丁寧なものである。
  ただし、左下の不動明王は
瑟々座
*イカク彫(いかくぼり):断面形状が蒲鉾型の為、蒲鉾彫りともいう。 
*瑟々座:不動明王の台座。方形の材を組み合わせた整然とした形で、岩の堅固さを象徴するもの。


十三仏とは


文英石仏

村岡氏の解説
 この文英石仏の蓮座が穴観音十三仏のものと似ていると云えばいく分そのようにも見えるでしょうが、よく見比べると違います。
 線刻蓮座は通常書くとこのように仕上るもので一般的と言えます。他の文英石仏ではますます穴観音のものとは違っています。
 従ってこの間に「何らかの影響」皆無とは申しませんが殆んど関与を見出すことができないと私は考えます。
穴観音の蓮座は、はるかに高尚なものです。